北陸夜景の特徴

都会はビルのライトアップが多く、24時間にわたり「光の帯」が広がっています。

「季節のイルミネーションイベント」以外はいつでも夜景撮影が可能ですが、

北陸の夜景撮影では時間・気候などを十分に下調することが非常に重要です。

気候

北陸で最適な撮影時期は、4月-6月中旬、10月、12月下旬-1月上旬です。

1-2月は雪、3月は黄砂、6月は梅雨、7-9月は空気の揺らぎや水蒸気、11月は雷、12月は強風に注意して下さい。

特に1-2月の北陸3県の夜景撮影は「ギャンブル」です。

北陸地方は「雪マーク」の天気予報が多いですが、実際は1日のうちで晴れから雪まで目まぐるしく変わります。また夜は「15分から30分おきに天気が変わる」のがポイント。そのため夜景撮影は「現地に行って、撮影時間にならないと天候かOKかNGか全く読めない」のが現状です。

北陸は林道に夜景スポットが多いのですが、積雪が溶け、林道が運転できる時期は一般的に4月末-11月中旬です。

この季節にあわせるように、富山県の八乙女山や散居村展望台から「夕方から夜までの散居村の景色」写真が増えてきます。

光の量

21時を過ぎると住宅や工場の光が激減します。山夜景を撮影する場合は21時までに撮影を終了するのが目安です。

ライトアップイベントも21時終了か22時終了が多いです(岐阜県の白川郷 ライトアップは19時半終了です)。また星や朝焼け前の静けさを撮影するため、朝3時ー4時頃に撮影する方もいらっしゃいます。

北陸のライトアップイベントは大抵1年に1-2日間で実施してい。1週間以ライトアップを実施しても集客が見込めないため、人件費や電気代等を考えて2日間という場所が多いです。

また、「5年に1度、10年に1度ライトアップを実施」という場所も少なくありません。

ライトアップ撮影する場合は、その場所の実施頻度を事前に確認してください。

夜景の対象

山夜景:富山県は山と海が近いため、海岸線沿いに広がる都会が楽しめます。

二上山、呉羽山、稲葉山、 新川スーパー農道沿い(まきばの風、東福野寺)、散居村展望台、閑乗寺公園-八乙女山

石川県も山と海が近く、加賀平野や能登半島に広がるパノラマが楽しめます。

卯辰山、獅子吼高原・犀鶴林道、鍋谷和佐谷林道、七尾城跡展望台

福井県は山と山の間に広がる都会を楽しめます。

大仏林道、美山林道、二枚田幹線林道、西山公園展望台、村国山、天筒山、舞鶴自動車道 敦賀IC近く

都会と比べて多いものが寺・神社、古民家、自然物のライトアップです。

寺のライトアップは北陸中どこでも見られます。

8月に蝋燭の灯を周囲に散りばめた「万灯会」が盛んに実施されます。

自然物の代表:窓岩、垂水の滝、見附島、黒部ダム、瓜割の滝、明鏡洞

万灯会の代表:輪島市金蔵地域、倶利伽羅不動尊鳳凰堂、見竹神社、大谷寺

スキー場等に数万個のLEDで「天の川」を書いたものや、山全体のライトアップもあります。

富山県富山市の牛岳「虹のかけはし」、砺波市の三条山(南砺市の閑乗寺公園から見る三条山)、石川県白山市の一里野スキー場「灯りでつなぐ白山」、福井県勝山市のスキージャム勝山の「ジオイルミ」

駅のライトアップも盛んです。穴場です。

夜景・ライトアップスポットの地域性

富山県: 国道156号線、472号線、県道18号線沿いにポツポツと間隔をあけて夜景スポットがある傾向があります。また富山市は駅周辺部に集中しています。パノラマ夜景が見られるスポットが2つの林道沿い(城端ー丸山ー八乙女山ー閑常寺公園沿い、新川スーパー林道)と二上山にあります。

石川県: 能登半島は国道249号線の海沿い、159号線沿いに広がり、内陸はほどんど真っ暗です。金沢・加賀地方は国道8号線、157号線、305号線、360号線、県道22号線沿いと温泉地に夜景スポットが固まっています。また内陸の「山から海を見下ろす」夜景スポットも比較的多いです。

福井県: 国道8号線、勝山・大野市中心街、そして敦賀以降はJR小浜線沿いに夜景スポットが集中しています。福井市内は個々のスポット間に距離があるのが富山との違いです。また福井県は山と山の間に盆地のような平野が広がっており、都会の中心地(福井ー鯖江ー武生ー敦賀)と林道(深山林道、大仏林道、六呂瀬高原)からパノラマ夜景が見られます。

ケアポイント

林道の運転には十分気を付けてください。
たいてい1車線で、片側が崖になった林道を20-30分走ることが多いです。
道路の冠水、落石などもあります。ウサギ、イノシシ、シカ程度の小動物も出てきます。
(さすがにクマは見かけたことがありませんが、至る所に熊出没の看板があります)

夏の必需品は懐中電灯、虫よけ(夏は取り立てて書く必要がありません)

冬の必需品はタートルネック(襟巻)、予備のデジカメ電池、スキー帽、レンズ拭き
冬は氷点下まで冷え込む時があります。特に「首を冷やさない」ことと「デジカメの電池をあっためておく」ことが必要です。突然の積雪や降雨に対しては、傘を差すよりスキー帽のほうが効果的です。
黄砂や結露でレンズが汚れる場合が多いので、レンズ拭きもあれば便利です。
海側は風が非常に強いです(10-20m/s)。しっかりとした三脚を準備して下さい。

北陸の空が真っ暗になる時間

1月 18:00
2月 18:30
3月 18:50
4月 19:30
5月 20:15
6月 20:40
7月 20:25
8月 19:50
9月 19:30
10月18:50
11月18:30
12月18:00

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